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ちょっと一息
二条城と弐千円札
『源氏物語』
二条城 二の丸御殿
古都京都の文化財を構成する17の歴史的建造物の1つとして、世界文化遺産に登録されている二条城。 現在、二条城がある土地の北東部は、平安時代には「冷泉院(れいぜいいん)」という御所<天皇が譲位されたのちに住む御所>がありました。 元は、「冷然院」という名前でしたが、火災が相次いだので“然”の字は“燃”につながるということから、「冷然院」から「冷泉院」へと改められました。 現在は、その跡をしめす石碑と駒札が建つのみです。(私が見たのは2007年の1月なので変わっていたりして…。) 石碑には「冷然院跡」と記されています。 |
●所在地 | :京都市中京区竹屋町通堀川西入(二条城北) |
●交通 | :市バス「二条城前」下車 |
この「冷泉院」は、『源氏物語』とも関係のある場所です。 冷泉帝<光源氏と藤壺の中宮との不義の子>が譲位したのちに過ごした御所が「冷泉院」なのです。 (譲位後に「冷泉院」で過ごした帝であるため、『源氏物語』内で“冷泉帝”、譲位後は“冷泉院”と呼ばれることになりました。) 『源氏物語』第38帖 鈴虫 において、御所「冷泉院」で光源氏が冷泉院(もと冷泉帝)と対面する場面があります。 この場面は、国宝「源氏物語絵巻」<鈴虫 二>(五島美術館所蔵)に描かれています。 国宝「源氏物語絵巻」といってもピンと来ない方もいらっしゃるかもしれませんね・・・最近、忘れられそうになっている弐千円札(二千円札)のウラの絵です!! |
左にいる男性が冷泉院(光源氏の秘密の息子。帝となるがこの時は譲位している) 右にいる後ろ姿の男性が光源氏(実は冷泉院の父親。) 世界文化遺産・二条城に行かれることがございましたら、“弐千円札”の絵を思い出してください。 もっと弐千円札がポピュラーになりますように♪ ちなみに弐千円札の右側に描かれているのは『源氏物語』の作者である紫式部です。 紫式部は控えめに登場。(笑) 鎌倉時代に描かれた『紫式部日記絵巻』の一部分が元になっています。(*^-^*) |
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