切手にみる紫式部と『源氏物語』
〜源氏物語編〜
国宝「源氏物語絵巻」<竹河 二> | ||
名称: | 国際文通週間 | |
発売: | 1989年10月 6日 | |
種類: | 120円郵便切手 | |
『源氏物語』第44帖<竹河(たけかわ)>の一場面を描いた絵で、メインとなる人物は画面左側で囲碁をしている姫君たちです。 舞台は鬚黒(ひげぐろ)亡きあとの玉鬘の邸宅で桜が咲き誇る三月。 鬚黒と玉鬘との間に生まれた大君(おおいきみ)と中の君(なかのきみ)の姉妹が桜の木の所有権を賭けて囲碁を打っています。 碁盤の奥にいる姫君が大君。手前にいる姫君が中の君です。玉鬘の姫たちは美しく、特に大君には求婚者が多いのでした。 切手には見えませんが、実際の絵巻には画面右側に姫君たちを垣間見ている青年・蔵人少将(くろうどのしょうしょう)が描かれています。 やがて大君は冷泉院のキサキとして参院し、中の君は今上帝の尚侍(ないしのかみ)として参内します。 大君は冷泉院の寵愛深く、姫宮と男御子を出産することになります。 ※冷泉院=表向きは桐壺帝の皇子ですが実は光源氏と藤壺中宮との密通により産まれました。物語内ではすでに帝の位を譲り、院御所で過ごしています。 切手となっている部分の絵は、絵巻の一部分にすぎません。 ⇒Wikipediaで全体画像を見ることができます。 実物の国宝「源氏物語絵巻」<竹河>は、愛知県名古屋市にある徳川美術館が所蔵されています。 |