源融 河原院跡 京都市下京区木屋町通五条下る東側 光源氏が亡くなったのち、今上帝と明石の中宮との間に生まれた女一の宮は「六條院」春の町の東の対に住み、二の宮(皇子)は春の町の寝殿を里邸にしました。夕霧の妻・落葉の宮は「六條院」夏の町に迎えられ、夕霧の娘・六の君<母は藤典侍>を養育します。 (「六條院」のモデル=源融の邸宅「河原院」) |
冷泉院跡 京都市中京区竹屋町通堀川西入 嵯峨天皇の離宮として造営されたのがはじめで、上皇御所となりました。歴代の天皇に利用された「朱雀院」と並ぶ大邸宅です。 『源氏物語』において、朱雀院の女三の宮と光源氏<本当の父は柏木>との間に生まれた息子・薫は、冷泉院と后である秋好中宮に大変可愛がられて成長しました。薫の元服の儀(男性の成人式)は、「冷泉院」御所でとりおこなわれました。また、「冷泉院」御所では冷泉院が住む御殿の近くの対の屋に薫のお部屋がありました。 冷泉院(冷然院跡)碑は二条城の北側、道路沿いにあります。 |
春日大社 奈良県奈良市春日野町 世界文化遺産。奈良時代の創建で藤原氏の氏神を祀ります。紅梅大納言は長女を東宮に入内させるにあたって、「春日の神のご神託」が顕れて長女が女御となりやがて中宮になれば、故人となった父の致仕の大臣(もと頭中将)の心も慰められるだろうと思うのでした。 【春日大社公式サイト】 |
橋姫神社 京都府宇治市宇治蓮華 宇治橋の守り神・瀬織津比刀iせおりつひめ)を祀る神社。『源氏物語』内では、薫が宇治の八の宮の姫君を「橋姫」にたとえて歌を詠んでいます。現在では悪縁切りの神社として有名。当初は宇治橋の欄干中央にある三の間に祀られていたといいます。 |
宇治神社 京都府宇治市宇治山田 ご祭神は、応神天皇の皇子の菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)。 菟道稚郎子は、宇治の八の宮(光源氏の異母弟。大君・中の君・浮舟の父)のモデルになったとされる人物です。宇治神社には“源氏物語おみくじ”もあります。【宇治神社公式サイト】 |
宇治上神社 京都府宇治市宇治山田 世界文化遺産。ご祭神は菟道稚郎子・父の応神天皇・兄の仁徳天皇。宇治の八の宮邸は、菟道稚郎子の宮居・桐原日桁宮(きりはらひけたのみや)の跡と伝わる宇治神社や宇治上神社がある辺りと想定されています。 |
平等院 京都府宇治市宇治蓮華 宇治の夕霧の別荘は、夕霧が父の光源氏から相続したものです。八の宮邸の対岸にあたり、一説によるとモデルは源融の別荘で、現在の平等院だといわれています。平等院は、藤原道長の別荘を息子の頼通が寺に改めたものです。世界文化遺産。【平等院公式サイト】 |
三室戸寺 京都府宇治市菟道滋賀谷 八の宮は師事する阿闍梨(あじゃり)の山寺にこもって他界します。この山寺は、三室戸寺がモデルと考えられています。宝物館には「浮舟観音」が安置されており、境内には「浮舟」古蹟があります。本堂前の“源氏物語恋おみくじ”もおすすめ。【三室戸寺公式サイト】 |
音無の里 京都市左京区大原来迎院町 亡くなった宇治の大君への思いを拭えない薫は、匂宮の妻となった中の君に「音無の里でも探して尋ねて行きたい」と告げます。誰からも咎められない場所で思う存分泣きたいとうちひしがれています。一説によれば、「音無の里」は“音無の滝”がある「小野の里」を指すともいわれています。 |
宇治川・浮島<橘島> 京都府宇治市 写真は宇治橋から見た橘島と朝霧橋です。匂宮が浮舟とともに宇治川を舟で渡り和歌を詠み交わした「橘の小島」は、宇治橋よりも下流にあった島でしたが現在は存在しません。現在の宇治橋より上流にある橘島は後世造られた島で、宇治の美しい景観の象徴のひとつです。 |
宇治十帖モニュメント 宇治神社鳥居前/朝霧橋東詰 『源氏物語』第51帖<浮舟>にて、匂宮が浮舟を小舟に乗せ宇治川の対岸へと連れ出す場面をモチーフとされています。船上の屏風は、薫が宇治の八の宮の邸宅にいる大君と中君を垣間見る場面となっています。 |
武生の国府 福井県越前市 越前国の国府は現在の越前市 武生地区にありました。浮舟の母は「浮舟がたとえ武生の国府へ行ったとしても会いにいきます」と浮舟に語ります。京から遠い地のイメージとして“武生”が登場。武生は紫式部が結婚前に一時期を過ごした地でもありました。 詳細:紫式部と越前たけふ |
石山寺 滋賀県大津市石山寺 浮舟とその周囲の人々は初瀬(長谷寺)と並んで石山寺の観音を信仰していました。一方、薫は、母の女三の宮の病気平癒を祈願して石山寺に篭っている最中に浮舟の失踪を知ることになります。【石山寺公式サイト】 |
かげろう石 京都府宇治市莵道大垣内 「蜻蛉」古蹟のそばにある高さ約2メートルの自然石で、「線刻阿弥陀三尊仏」と称されます。宇治市指定文化財。 正面には阿弥陀如来・右面には観音菩薩・左面には勢至菩薩と十二単を着て合掌する女性がそれぞれ線彫りされています。 平安時代後期作で当時の阿弥陀来迎信仰を具現化していると考えられています。 |
夢浮橋の碑・紫式部像 宇治橋西詰 「夢浮橋」古蹟がある“夢浮橋ひろば”に2003年12月に建立された紫式部像です。 宇治橋を背景にたたずむ紫式部像の姿は、「橋姫」で始まり「夢浮橋」で終わる宇治十帖を象徴するかのようです。 |
風俗博物館 京都市下京区(井筒左女牛ビル5階) 『源氏物語』の世界が4分の1サイズの寝殿造の建物と人形で再現されている博物館です。当時の生活を知ることができます。【風俗博物館公式サイト】 当サイト内:「風俗博物館」展示一覧 |
宇治市源氏物語ミュージアム 京都府宇治市宇治東内 寝殿造風の模型に装束をまとった人形や調度品が展示され平安時代の生活を垣間見られます。宇治十帖のあらすじと人物関係も音と光で立体的に紹介されています。映像も上映。【宇治市源氏物語ミュージアム公式サイト】 当サイト内:源氏物語ミュージアム |
斎宮歴史博物館 三重県多気郡明和町竹川 斎宮(さいくう)は、帝の代わりに伊勢神宮に仕えた未婚の皇族女性「斎王(さいおう)」の宮殿が置かれたところです。『源氏物語』作中では、六条御息所の娘が「斎王」に選ばれ、六条御息所も娘とともに伊勢に下向します。【斎宮歴史博物館】 |
城南宮 京都市伏見区中島鳥羽離宮町 平安時代末期、白河上皇によって『源氏物語』の六條院をモデルに造られた鳥羽離宮の跡。『源氏物語』に登場するほとんど全ての植物が植栽されている「神苑・源氏物語花の庭」は散策にぴったりです。【城南宮公式サイト】 |
★『源氏物語』光源氏の邸宅「六條院」を歩く(外部サイト>
★『源氏物語』宇治十帖古蹟をめぐる(外部サイト)
☆花たちばな(外部サイト:「源氏物語」に登場する神社をご紹介しています)