『花橘亭〜源氏物語を楽しむ〜』源氏物語ゆかりの地をめぐる「須磨」「明石」紀行「須磨」を歩く須磨離宮公園
源氏物語ゆかりの地をめぐる
       
 



神戸市立須磨離宮公園(すまりきゅうこうえん)

●所在地 :神戸市須磨区東須磨1−1
●交通 :山陽電車「月見山」駅下車 徒歩10分 または 「須磨寺」駅下車 徒歩10分
須磨離宮公園 公式サイト

 かつて、大正天皇が度々来訪された「須磨離宮(正式名:武庫離宮)」が神戸市に払い下げられ、造園された公園です。
 春と秋には「王侯貴族のバラ園」が見ごろを迎えます。

 公園内の一角に「月見台」と呼ばれる高台があり、平安時代、在原行平<光源氏のモデルの一人>がここから名月を愛で、京を想い心を癒したといいます。須磨離宮公園では毎年秋に“月見の宴”が行われています。
須磨離宮公園のバラ



 在原行平の月見の松跡

在原行平の月見松跡
 月見台近くには、「在原行平月見の松跡」の碑があります。

 かつて「行平月見の松」と呼ばれる老松が存在し、江戸時代の名所図会にも記載されていました。このあたり一帯は松林であったそうです。

 「行平月見の松」の付近に、傘形四阿舎(あずまや)が建てられていましたが、太平洋戦争の空襲により焼け落ち、支柱のみが現存しています。

 この月見の名所を復活すべく、整備を行うご予定だそうです。
完成が楽しみですね。(*^-^*)


傘亭の支柱
 傘形四阿舎(あずまや)の支柱

あづまや「傘亭」復原絵図
ポストカード 須磨離宮公園内苑内あづまや「傘亭」復原絵図

受付時に頂戴したポストカードです。このような傘亭が復活されますように♪


月見台と傘形四阿舎
月見台と傘形四阿舎(あずまや)
↑画像をクリック↑



 在原行平の月見台

月見台
 月見台(展望台)からは瀬戸内海(須磨の浦)が見渡せます。

 在原行平が月見をしたことにちなみこの地を「月見山」といい、さらに在原行平の和歌にちなみ「稲葉山」とも呼ばれるそうです。


 
立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる
  まつとし聞かば 今帰り来む



須磨の浦が見えます・・・曇りだけど。
あいにくの曇天でしたが、晴れた日は海が青く美しいことでしょう。

千年の月あかり「月見山」
↓月見台に掲示されていた千年の月あかり「月見山」の解説↓



千年の月あかり「月見山」

 ここは月見山。千年以上も昔から、月を愛でる場所として親しまれてきました。
 平安の貴族であり歌人の在原行平(ありわらのゆきひら・業平の兄)がこの地で月見をします。京の都を想い、遠く須磨までやってきた心を慰めたのでしょう。



 約100年後、行平をモデルに源氏物語が須磨の月見の憧憬から書き始められます。「今宵は十五夜なりけり・・・」紫式部は琵琶湖(瀬田川)の水面に映る名月を眺めながら須磨の月を想い、物語の重要な転換場面である「須磨の巻」を描きます。
主人公・光源氏も行平同様、月を眺めて都で待つ紫の上らを思うのです。



 こうして須磨は月の名所となり、江戸時代には松尾芭蕉が名月を見に須磨を訪れます。江戸期の名所図会等に登場する名勝「行平月見の松」は、かつてこの辺りにありました。天皇の別荘「武庫離宮」造営の際には、御殿より見て月の出る方向にあずまやを建てます。
 現在でも「月見山」は駅名や地名に残っています。古来より月見の名所とされた、この「月見山」からの名月を、ゆっくりとお楽しみください。


<解説より>

紫式部石山寺観月図
「紫式部石山寺観月図」土佐光起筆 江戸時代
(石山寺所蔵)


 石山寺に参篭し、琵琶湖(瀬田川)に映る月を眺めながら『源氏物語』の構想を練る紫式部が描かれています。
 画面左上は、「今宵は十五夜なりけり」で始まる<須磨>の帖の文章が書かれています。



 源氏物語千年紀 「須磨明石の名月展」

須磨明石の名月展  須磨明石の名月展

 会場:レストラン花離宮2階
 期間:2008年9月13日(土)〜11月30日(日)


<展示内容>

 ・光源氏の須磨の侘び住まいイメージ模型
 ・源氏物語「須磨」「明石」の巻 パネル
 ・源氏物語絵巻「明石」 栄保典繁筆 江戸時代 複写
  (実物は、兵庫県篠山市 所蔵)
 ・源氏物語の全体像 光源氏の生涯について パネル
 ・紫式部石山寺観月図 土佐光起筆 江戸時代 複写
  (実物は、石山寺 所蔵)
 ・源氏物語主要人物系図 パネル
 ・紫式部 須磨 明石図
  (実物は、石山寺 所蔵)
 ・源氏物語図屏風 土佐光起筆 江戸時代 複写
  (実物は、福岡市美術館 所蔵)
 ・在原行平の月見 パネルと関連資料
 ・源氏物語・行平ゆかりの地 紹介パネル
 ・新井愛子さんによる「源氏押し花絵巻」展


 小規模ながら見ごたえがあり、とても満たされた気持ちになりました。
面白かったです。ありがとうございました!!O(≧▽≦)O
須磨明石の名月展



 須磨離宮公園 みどころ
 須磨離宮公園は大変広く、本園・植物園・子どもの森 の3つに大別されます。
以下の写真は本園の一部です。


レストハウス  レストハウス 花離宮

 コーヒーを飲んでひとやすみしました。(*^-^)b
噴水  噴水広場

 噴水の水が高く上がっていました。
近づくと水しぶきがかかって濡れます。(笑)
 バラ園

 バラの花が綺麗♪
武庫離宮時代のなごり  中門広場

 須磨離宮公園の前身・武庫離宮の中門と白壁が残ります。




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