<伝説>
平安王朝の女性の憧れの的 光源氏に愛された夕顔の忘れ形見・玉鬘は乳母一族に伴われ松浦の里で才色兼備の女性となった。その評判が拡がるにつれ、あまたの求婚者が現れ、わけて肥後の大夫監(たいふのげん)は権力をかさに直談判に及んだ。京に上らんとの願いのある玉鬘は大夫監の望みを拒み裏山の洞穴に隠れ、その日を待った。21才の春、念願成就祈願のため鏡宮に向かった玉鬘は途中怪我に苦しむ白狐に遭い哀れと思い手当てをし自分の領巾(ひれ)を与えて帰った。
帰ってみると不思議にも今までできなかった京への船の手配がてきていた。しかし大夫監の追っ手を恐れ悩んでいると、そこに白狐が現れ「恩返しに私が身代わりになります」と姫を励ましたので、姫たちは夜半になり大夫監の目をのがれ京へと向かった。大夫監は白狐の化身を身代わりとも知らず後を追わなかったと云う。
以来、玉鬘の隠れた洞穴には白狐が棲み付き、土地の人々は「玉鬘の狐」と呼び神狐として崇めたと云う。
鏡山西麓「玉鬘古墳」がそれである。
|